ノンエンジニアのClaude Code奮闘記 #6 CLAUDE.mdを育てる——AIへの「自分専用の取扱説明書」のつくり方

ノンエンジニアのClaude Code奮闘記 #6 CLAUDE.mdを育てる——AIへの「自分専用の取扱説明書」のつくり方

はじめに

こんにちは、広報・制作担当のmeraです。

#3 ダウンロードフォルダ整理編で初めて CLAUDE.md を作りました。 あの頃のCLAUDE.mdは、こんなものでした。

# ルール

- secrets/ は触らない
- .env ファイルは触らない

2行。以上。

それから約1ヶ月。 今の私のブログフォルダにある CLAUDE.md は、スクロールしないと読めない長さになっています。

「育っている」という感覚がいちばんしっくりきます。 失敗するたびにルールを追加して、うまくいったやり方を書き留めて、「自分専用のAI取扱説明書」みたいなものができていきました。

この記事は、その育て方の記録です。

CLAUDE.mdの書き方に「正解」はありません。これは私のケースの話です。自分の仕事や使い方に合わせて、自由にアレンジしてください。

この記事で学べること

  • CLAUDE.mdが「なぜ必要か」の感覚的な理解
  • 最初の1行から始める書き方
  • 「失敗→追記」で育てていくサイクル
  • 私が今使っているブログ用CLAUDE.mdの実例
  • フォルダごとにCLAUDE.mdを使い分ける方法

そもそも CLAUDE.md って何をするもの?

CLAUDE.mdは、そのフォルダでClaude Codeを使うときの「事前ルール」を書いておくファイルです。

人間で言うと、「引き継ぎ資料」や「業務マニュアル」に近い。 Claude Codeを起動するたびに読み込まれ、「このフォルダではこういうルールで動いてね」と伝えてくれます。

書かなくても動きます。でも書くと、同じことを毎回言わなくていい。 「触らないで」「この形式で出して」「私の文体を真似して」——こういう指示を一度書いておけば、次からは自動的に適用されます。

「毎回同じことを説明するのが面倒だな」と感じたら、CLAUDE.mdに書くサインです。その感覚を大事にして、その都度追記していくのが、いちばん自然な育て方です。

最初の1ヶ月: 「とにかく禁止事項だけ書いた」時期

使い始めたばかりのころ、私はCLAUDE.mdを「危ないことを止めるストッパー」として使っていました。

ダウンロードフォルダのCLAUDE.md:

# ルール

- secrets/ フォルダは触らない
- .env ファイルは触らない
- 実行前に、変更内容のリストを出すこと
- ファイルを削除する場合は必ず確認を取ること

最初はこれで十分でした。 「とにかく事故を防ぐ」フェーズ。

でも使っていると、「毎回同じ出力形式を指定するのが面倒」という不満が出てきます。 そこで次の一歩が始まりました。


2ヶ月目: 「形式」と「お願いの型」を覚えさせた

議事録をまとめてもらうとき、毎回「決定事項・TODO・次回の議題候補の形式で」と書いていました。 これをCLAUDE.mdにコピペしたら、言わなくてよくなりました。

業務フォルダのCLAUDE.md(一部):

## 議事録まとめの形式

以下の構成で出力してください。

- **日時・参加者**:1行で
- **決定事項**:番号つきリスト(各1〜2行)
- **TODO**:担当者・期限・ステータスを表形式
- **次回の議題候補**:箇条書き

禁止:

- 感想・コメントを入れない
- 「〜と思います」など推測表現を使わない
- 上記以外のセクションを追加しない

これを書いてから「議事録まとめて」だけで同じ形式が返ってくるようになりました。 「あ、CLAUDE.mdって便利なやつかも」と思い始めたのはこのあたりです。


転機: ブログ専用CLAUDE.mdを作った

このシリーズを書き続けているうちに、「ブログの仕事はブログの仕事で、専用のルールがあると便利では」と気づきました。

ブログフォルダ(/blog-i-ailab/)専用のCLAUDE.mdを作り、私の文体・トーン・禁則事項を書き込み始めたのです。

これが、いちばん育てる楽しさを感じた段階でした。


今のブログ用CLAUDE.mdの中身(実例)

現時点での私のブログ用CLAUDE.md、ほぼそのままお見せします。

# blog-i-ailab 執筆ルール(mera用)

## 基本プロフィール

- 書き手:mera(広報・制作担当、ノンエンジニア)
- 読者:AIに興味があるが専門知識がない一般の方
- ブログのトーン:親しみやすく、正直。専門用語は使わない or 使うなら必ず説明

## 文体ルール

- 語尾は「です/ます」調に統一
- 箇条書きより、文章でつなぐことを優先する
- 「〜してみました」「〜でした」という体験談の口調を大切にする
- 難しい概念は「人間で言うと〜」「身近な例えで言うと〜」で言い換える

## 禁止事項

- 「実は」「なんと」などの煽り表現は使わない
- 「〜すべき」「絶対に〜」などの断定的な言い方は避ける
- 誇張した数字・効果の表現は使わない
- アドバイス口調にしない(体験談スタイルを保つ)

## 記事の構造

- 冒頭:「こんにちは、meraです」から始める
- 「この記事で学べること」セクションを入れる
- h2 単位でCallout(info/tip/warning)を1〜2個入れる
- 末尾に「次に読むのがおすすめの記事」と「参考文献・出典」を入れる

## 触らないもの

- src/config/ 以下のJSONファイルは変更しない
- 他の著者の記事は編集しない
- draft: true の記事は読み取りのみ、変更しない

## よく使う指示

- SNS用テキスト:Xポスト140字以内、ハッシュタグ2〜3個、URL末尾に[URL]と書く
- リード文:200字以内、問いかけか情景描写で始める
- 見出し案:5案、スラッシュ区切りで出す

最初の4行から始まり、失敗と発見のたびに一行ずつ増えて、今この長さになっています。

「完成」はありません。使うたびに「あ、これも書いておけばよかった」が出てきます。それでいい。育てることがCLAUDE.mdの正しい使い方だと今は思っています。

フォルダごとに使い分けるのがコツ

私は今、こんな構成でCLAUDE.mdを置いています。

フォルダCLAUDE.mdの主な内容
~/Downloads/触ってOK/NGの範囲、実行前確認ルール
~/Documents/お仕事/議事録フォーマット、メール文体、禁止事項
~/blog-i-ailab/文体・トーン・記事構造・禁則語
~/AI実験/実験フォルダなのでルールなし。なんでも試す場所

フォルダの性格に合わせて、内容がまったく違います。 「全部同じルール」にしないことで、それぞれの作業に最適化できました。


「CLAUDE.mdに何を書けばいいかわからない」人へ

最初は本当に何を書けばいいかわかりませんでした。 今なら、こんな順番を勧めます。

Step 1: 「触らないでほしいもの」だけ書く 最初はこれだけで十分。フォルダ名・ファイル名を書いておく。

Step 2: 「毎回言っていること」を移してくる 「毎回この形式で出してって言ってるな」と気づいたら、コピペする。

Step 3: 「失敗した原因」を書き留める 「なんか違う結果が返ってきたな」と思ったとき、その「なぜズレたか」をルールとして書く。

Step 4: 「うまくいったときの条件」を書く 失敗だけでなく、「これを言ったらピッタリな結果が出た」というときも書き留める。

CLAUDE.mdを「正解を書く場所」ではなく「自分とAIの共同メモ」だと思うと、ハードルが下がります。

CLAUDE.mdに書いたルールは「お願い」であって「強制」ではありません。複雑になりすぎると、Claudeがすべてを守れない場合もあります。大事なルール(触ってほしくないファイルなど)は、毎回の指示にも入れておくのが安心です。

「AIを育てている」という感覚について

CLAUDE.mdを書き続けていると、「AIを自分仕様にカスタマイズしている」という感覚が出てきます。

これは、ちょっと特別な体験でした。

最初は「すごいAIに従う」感覚だったのが、だんだん「私の好みに合わせて動いてくれる相棒」という感覚に変わってきた。

「あ、私の文体を覚えてる」「また全体をおさらいしなくて済んだ」——そういう瞬間が積み重なると、道具への信頼感が育ちます。

ノンエンジニアでも、コードを書かなくても、CLAUDE.mdを育てることでAIを「自分仕様」にできる。 それが、このシリーズで一番伝えたかったことのひとつかもしれません。


まとめ

  • CLAUDE.mdは「AIへの事前指示」を書いておくファイル。毎回言わなくて済む
  • 最初は「触ってほしくないもの」だけ書けば十分
  • 「毎回言っていること」「失敗した理由」「うまくいった条件」を少しずつ追加していく
  • フォルダごとに内容を使い分けると、それぞれの作業に最適化できる
  • 「正解」はない。育てることがCLAUDE.mdの使い方

Claude Codeの奮闘記も、気づけば6回になりました。 インストールで緊張していた自分が、今では毎日Claudeとブログを書いている。 変わったなあ、と、少し感慨深い気持ちです。

次回以降は、「失敗した話」や「3ヶ月の振り返り」など、もう少し正直な話を書いていこうと思っています。


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参考文献・出典