ノンエンジニアのClaude Code奮闘記 #6 CLAUDE.mdを育てる——AIへの「自分専用の取扱説明書」のつくり方
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Etsuko Mera - 05 Jun, 2026
はじめに
こんにちは、広報・制作担当のmeraです。
#3 ダウンロードフォルダ整理編で初めて CLAUDE.md を作りました。
あの頃のCLAUDE.mdは、こんなものでした。
# ルール
- secrets/ は触らない
- .env ファイルは触らない
2行。以上。
それから約1ヶ月。
今の私のブログフォルダにある CLAUDE.md は、スクロールしないと読めない長さになっています。
「育っている」という感覚がいちばんしっくりきます。 失敗するたびにルールを追加して、うまくいったやり方を書き留めて、「自分専用のAI取扱説明書」みたいなものができていきました。
この記事は、その育て方の記録です。
この記事で学べること
- CLAUDE.mdが「なぜ必要か」の感覚的な理解
- 最初の1行から始める書き方
- 「失敗→追記」で育てていくサイクル
- 私が今使っているブログ用CLAUDE.mdの実例
- フォルダごとにCLAUDE.mdを使い分ける方法
そもそも CLAUDE.md って何をするもの?
CLAUDE.mdは、そのフォルダでClaude Codeを使うときの「事前ルール」を書いておくファイルです。
人間で言うと、「引き継ぎ資料」や「業務マニュアル」に近い。 Claude Codeを起動するたびに読み込まれ、「このフォルダではこういうルールで動いてね」と伝えてくれます。
書かなくても動きます。でも書くと、同じことを毎回言わなくていい。 「触らないで」「この形式で出して」「私の文体を真似して」——こういう指示を一度書いておけば、次からは自動的に適用されます。
最初の1ヶ月: 「とにかく禁止事項だけ書いた」時期
使い始めたばかりのころ、私はCLAUDE.mdを「危ないことを止めるストッパー」として使っていました。
ダウンロードフォルダのCLAUDE.md:
# ルール
- secrets/ フォルダは触らない
- .env ファイルは触らない
- 実行前に、変更内容のリストを出すこと
- ファイルを削除する場合は必ず確認を取ること
最初はこれで十分でした。 「とにかく事故を防ぐ」フェーズ。
でも使っていると、「毎回同じ出力形式を指定するのが面倒」という不満が出てきます。 そこで次の一歩が始まりました。
2ヶ月目: 「形式」と「お願いの型」を覚えさせた
議事録をまとめてもらうとき、毎回「決定事項・TODO・次回の議題候補の形式で」と書いていました。 これをCLAUDE.mdにコピペしたら、言わなくてよくなりました。
業務フォルダのCLAUDE.md(一部):
## 議事録まとめの形式
以下の構成で出力してください。
- **日時・参加者**:1行で
- **決定事項**:番号つきリスト(各1〜2行)
- **TODO**:担当者・期限・ステータスを表形式
- **次回の議題候補**:箇条書き
禁止:
- 感想・コメントを入れない
- 「〜と思います」など推測表現を使わない
- 上記以外のセクションを追加しない
これを書いてから「議事録まとめて」だけで同じ形式が返ってくるようになりました。 「あ、CLAUDE.mdって便利なやつかも」と思い始めたのはこのあたりです。
転機: ブログ専用CLAUDE.mdを作った
このシリーズを書き続けているうちに、「ブログの仕事はブログの仕事で、専用のルールがあると便利では」と気づきました。
ブログフォルダ(/blog-i-ailab/)専用のCLAUDE.mdを作り、私の文体・トーン・禁則事項を書き込み始めたのです。
これが、いちばん育てる楽しさを感じた段階でした。
今のブログ用CLAUDE.mdの中身(実例)
現時点での私のブログ用CLAUDE.md、ほぼそのままお見せします。
# blog-i-ailab 執筆ルール(mera用)
## 基本プロフィール
- 書き手:mera(広報・制作担当、ノンエンジニア)
- 読者:AIに興味があるが専門知識がない一般の方
- ブログのトーン:親しみやすく、正直。専門用語は使わない or 使うなら必ず説明
## 文体ルール
- 語尾は「です/ます」調に統一
- 箇条書きより、文章でつなぐことを優先する
- 「〜してみました」「〜でした」という体験談の口調を大切にする
- 難しい概念は「人間で言うと〜」「身近な例えで言うと〜」で言い換える
## 禁止事項
- 「実は」「なんと」などの煽り表現は使わない
- 「〜すべき」「絶対に〜」などの断定的な言い方は避ける
- 誇張した数字・効果の表現は使わない
- アドバイス口調にしない(体験談スタイルを保つ)
## 記事の構造
- 冒頭:「こんにちは、meraです」から始める
- 「この記事で学べること」セクションを入れる
- h2 単位でCallout(info/tip/warning)を1〜2個入れる
- 末尾に「次に読むのがおすすめの記事」と「参考文献・出典」を入れる
## 触らないもの
- src/config/ 以下のJSONファイルは変更しない
- 他の著者の記事は編集しない
- draft: true の記事は読み取りのみ、変更しない
## よく使う指示
- SNS用テキスト:Xポスト140字以内、ハッシュタグ2〜3個、URL末尾に[URL]と書く
- リード文:200字以内、問いかけか情景描写で始める
- 見出し案:5案、スラッシュ区切りで出す
最初の4行から始まり、失敗と発見のたびに一行ずつ増えて、今この長さになっています。
フォルダごとに使い分けるのがコツ
私は今、こんな構成でCLAUDE.mdを置いています。
| フォルダ | CLAUDE.mdの主な内容 |
|---|---|
~/Downloads/ | 触ってOK/NGの範囲、実行前確認ルール |
~/Documents/お仕事/ | 議事録フォーマット、メール文体、禁止事項 |
~/blog-i-ailab/ | 文体・トーン・記事構造・禁則語 |
~/AI実験/ | 実験フォルダなのでルールなし。なんでも試す場所 |
フォルダの性格に合わせて、内容がまったく違います。 「全部同じルール」にしないことで、それぞれの作業に最適化できました。
「CLAUDE.mdに何を書けばいいかわからない」人へ
最初は本当に何を書けばいいかわかりませんでした。 今なら、こんな順番を勧めます。
Step 1: 「触らないでほしいもの」だけ書く 最初はこれだけで十分。フォルダ名・ファイル名を書いておく。
Step 2: 「毎回言っていること」を移してくる 「毎回この形式で出してって言ってるな」と気づいたら、コピペする。
Step 3: 「失敗した原因」を書き留める 「なんか違う結果が返ってきたな」と思ったとき、その「なぜズレたか」をルールとして書く。
Step 4: 「うまくいったときの条件」を書く 失敗だけでなく、「これを言ったらピッタリな結果が出た」というときも書き留める。
CLAUDE.mdを「正解を書く場所」ではなく「自分とAIの共同メモ」だと思うと、ハードルが下がります。
「AIを育てている」という感覚について
CLAUDE.mdを書き続けていると、「AIを自分仕様にカスタマイズしている」という感覚が出てきます。
これは、ちょっと特別な体験でした。
最初は「すごいAIに従う」感覚だったのが、だんだん「私の好みに合わせて動いてくれる相棒」という感覚に変わってきた。
「あ、私の文体を覚えてる」「また全体をおさらいしなくて済んだ」——そういう瞬間が積み重なると、道具への信頼感が育ちます。
ノンエンジニアでも、コードを書かなくても、CLAUDE.mdを育てることでAIを「自分仕様」にできる。 それが、このシリーズで一番伝えたかったことのひとつかもしれません。
まとめ
- CLAUDE.mdは「AIへの事前指示」を書いておくファイル。毎回言わなくて済む
- 最初は「触ってほしくないもの」だけ書けば十分
- 「毎回言っていること」「失敗した理由」「うまくいった条件」を少しずつ追加していく
- フォルダごとに内容を使い分けると、それぞれの作業に最適化できる
- 「正解」はない。育てることがCLAUDE.mdの使い方
Claude Codeの奮闘記も、気づけば6回になりました。 インストールで緊張していた自分が、今では毎日Claudeとブログを書いている。 変わったなあ、と、少し感慨深い気持ちです。
次回以降は、「失敗した話」や「3ヶ月の振り返り」など、もう少し正直な話を書いていこうと思っています。
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