ノンエンジニアのClaude Code奮闘記 #2 設定で情報を漏らさない - プライバシー設定編

ノンエンジニアのClaude Code奮闘記 #2 設定で情報を漏らさない - プライバシー設定編

はじめに

こんにちは、広報・制作担当のmeraです。 前回、無事にMacBook ProにClaude Codeを入れることができ、感動の「hello.md」生成までこぎつけました。

ところが、その夜。 布団の中でふと、こんな考えが頭をよぎります。

「あれ……Claude Codeって、私のフォルダ内のファイル読んでるんだよね? ということは、社内の制作データとか、まだ非公開のブログ下書きも、 もしかしてAnthropicの学習に使われちゃってる……?」

シャキッと目が覚めました。 広報・制作の仕事は、未発表の情報をたくさん扱います。便利さと引き換えに、何を渡しているのか分からないのは、さすがに気持ち悪い。

ということで第2回は、「Claude Codeに自分の情報を渡しすぎないための設定」を、ノンエンジニアの目線で整えていきます。

この記事では、私が安心して使うために確認した「データの扱い」「学習利用のオプトアウト」「ファイルの読み込み範囲」の3点を中心に整理します。具体的なメニュー名や挙動は、Anthropic側のアップデートで変わることがあります。実際に設定するときは、必ず[公式のプライバシーポリシー](https://www.anthropic.com/legal/privacy)と[Claude Code 公式ドキュメント](https://docs.claude.com/)も合わせて確認してください。

この記事で学べること

  • Claude Codeで「何のデータが、どこに送られているのか」のざっくり全体像
  • 学習利用(モデル改善)のオプトアウトの考え方
  • ファイル単位で「これは見せたくない」を実現する方法
  • ノンエンジニアでもできる、最低限のチェックリスト

まず大前提:Claude Codeは「ローカルのファイルを読む」道具

Claude Codeのいちばんの魅力は、自分のMacの中のファイルを読んだり、書いたりしてくれるところです。 裏を返すと、便利さの源泉は「ファイルにアクセスできる」点であり、ここを止めてしまうと、ただのチャットになってしまいます。

なので、私たちが目指すのは「全部ブロックする」ことではなく、

  1. どの範囲のファイルを読ませるか をコントロールすること
  2. やり取りした会話やコードが、Anthropicの学習に使われない ことを確認すること
  3. 本当に渡したくないファイルや情報 を、最初から触れない場所に置くこと

の3つのバランスです。

「便利 vs 不安」は、ゼロか100かではなくグラデーションで考えるのがおすすめ。100%安全な道具は存在しないので、「自分が許せる範囲」を決めることが、長く付き合うコツです。

設定その1: 学習利用(モデル改善)のオプトアウト

最初に押さえたいのは、「自分の会話やコードが、AIの学習(モデル改善)に使われるかどうか」です。

ここはノンエンジニアにとっていちばん誤解しやすいポイントなので、丁寧に書いておきます。

Anthropicは2025年9月の方針更新で、消費者向けプラン(Free / Pro / Max) におけるデータ利用方針を変更しました。現在は、設定画面の「Help improve Claude」トグルをオフにしないかぎり、会話やコーディングセッションのデータがモデル改善の学習に使われる可能性があります。これは、Pro / Maxアカウントから利用するClaude Codeにも同じ方針が適用されます。

一方で、Claude for Work(Team / Enterprise)、Claude for Education、Claude for Government、API利用は対象外です。これらの法人・開発者向けプランでは、引き続き標準でモデル学習にデータが使われない運用です。

データ保持期間も、選択によって変わります。学習利用に同意した場合は最大5年、オフのままなら従来通り30日です。

ノンエンジニアの私が確認したのは、次の3点です。

チェック項目確認場所私の選択
Claude.ai側のデータ利用設定claude.ai → Settings → Privacy → Help improve Claudeオフ
フィードバック(👍/👎)送信時の挙動各回答の下のボタン説明業務会話では基本的に押さない
Claude Codeでの「会話送信」の扱いClaude Code起動時のお知らせ・ドキュメント内容を読んだ上で同意する
重要なのは、「個人プラン(Free / Pro / Max)」と「法人・開発者プラン(Team / Enterprise / Education / Government / API)」で、データ取り扱いの**初期値が違う**ことです。私はProアカウントなので、明示的に「Help improve Claude」をオフにする必要がありました。会社のチームで使うなら、TeamやEnterpriseプランの方が取り決めが明確で安心、というケースもあります。

具体的に、私はclaude.aiの設定画面を以下の流れで確認しました。

  1. 右上のアイコン → Settings
  2. Privacy タブを開く
  3. 「Help improve Claude」をオフにする
  4. データのエクスポートや削除に関する項目が用意されていることを確認しておく(いざというときに使える、と知っておくだけで安心感が違う)

これだけで、「私の会話が勝手に教材になっている」という曖昧な不安は、かなり輪郭がはっきりします。


設定その2: フィードバック・テレメトリの扱いを見直す

Claude Codeはコマンドラインのツールなので、ターミナルで動いている間に使い心地のデータ(テレメトリ) がAnthropic側に送られている場合があります。 これは、エラーが起きたときの原因調査や、機能改善のためのものです。

ノンエンジニア視点で大事なのは、

  • 「会話の中身そのもの」と「使い心地のデータ」は別物として整理する
  • 完全に止めたければ、設定でオフにする手段が用意されているかをドキュメントで確認する
  • どうしても気になるファイルやプロジェクトでは、そもそもClaude Codeを起動しないフォルダを作る

の3点です。

私は、機密度の高い社内データは「Claude Codeを起動するフォルダの外」に置いておく、というルールを自分の中で作りました。 ツールの設定だけでなく、自分の運用ルールを整えるほうが、結果的に強いです。


設定その3: 「読ませない」を仕組みで作る

Claude Codeは、起動したフォルダ(と、その中)を中心にファイルを見にいきます。 つまり、起動するフォルダを選ぶことが、最強のプライバシー設定だったりします。

私はこんなふうにフォルダを分けました。

フォルダ用途Claude Codeを起動する?
~/Documents/AI実験/Claude Codeで遊んだり試す場所◎ する
~/Documents/お仕事/制作物/クライアントの公開済み素材○ 必要に応じて
~/Documents/お仕事/未発表/NDA案件、未発表のリリース原稿✕ 起動しない
~/Desktop/メモ/個人的な日記やプライベートメモ✕ 起動しない

さらに、Claude Codeを起動するフォルダの中でも、「読ませたくないファイルやサブフォルダ」 を指示する仕組みがあります。プロジェクトのルールを書いておくファイル(CLAUDE.mdなど)を活用すると、

  • このフォルダは触らないでね
  • このファイルの中身は読まないでね
  • 〇〇という情報はチャットに書き写さないでね

といったお願いを明文化しておけます。完全な強制ではないものの、AIへの「業務上の禁則事項」として効いてくれます。

# CLAUDE.md(プロジェクトのルール例)

## 触らないでほしいもの

- `secrets/` 以下のすべてのファイル
- `.env` で始まるファイル
- `client_drafts/` の中の `*.md`(未公開記事)

## チャットに書き出さないでほしい情報

- 取引先名(社名)
- 個人名(社内メンバー含む)
- 金額・契約条件

## 動いてほしい範囲

- 公開済みの素材を整理する作業はOK
- 新規ファイルの作成も、上記ルールを守るならOK

「ノンエンジニアにこんなの書ける?」と思うかもしれませんが、CLAUDE.md の作り方自体をClaude Codeに相談すれば、対話で一緒に作ってくれます。最初の1回さえ用意すれば、あとは使い回せるのが便利。


設定その4: 困ったときの「いったん止める」を覚えておく

最後に、プライバシー以前に大事な保険として、「ヤバい!と思ったときに止める方法」を体に覚えさせておきます。

  • 実行中の処理を中断する: Ctrl + C(もう一度押すとセッションも終了)
  • セッションを完全に終了する: /exit または Ctrl + D
  • どうしても止まらないとき: ターミナルのウィンドウを閉じる
  • 認証を切りたい: 公式の手順に従ってログアウト
  • ファイルが書き換えられたか心配: バックアップ(Time Machineなど)を有効にしておく

「止める」「戻す」がいつでもできると分かっているだけで、心理的にかなり余裕が生まれます。

私は最初の1週間、毎晩寝る前にTime Machineが回っていることを確認していました。慎重すぎ?と思うかもしれませんが、不安なまま使うより、ちょっとやりすぎなくらい安全策を敷いてから使うほうが、結果的に道具を信頼できるようになります。

まとめ:ノンエンジニアのプライバシー・チェックリスト

長くなったので、私が「これだけはやっておこう」と決めたポイントを一覧にまとめます。

  • Claude.aiのSettings → Privacyで「Help improve Claude」をオフにした
  • 自分のプラン(Free / Pro / Max / Team / Enterpriseなど)でのデータ取り扱いを公式ドキュメントで確認した
  • 機密度の高いフォルダでは、Claude Codeを起動しないルールを決めた
  • 起動するフォルダには CLAUDE.md を置き、触らせたくない範囲を文章で書いた
  • Ctrl + C で止める方法と、ログアウト手順を覚えた
  • Time Machineなどのバックアップを有効にした

何を信頼して、何を信頼しないか」を自分で決められるようになると、AIツールはとたんに頼れる相棒になります。 反対に、ここを曖昧なままにしておくと、便利さに溺れて後で後悔しやすいので、最初に1時間でも投資する価値はあると思います。

次回は、いよいよ攻めに転じます。 Claude Code for VS Code を入れて、地獄と化した私のダウンロードフォルダを救出する 回です。スクショ50枚、ZIP多数、なぜか入っているDMG……あの混沌に、AIで挑みます。

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参考文献・出典