能動的注意とは
- 内発的注意(Endogenous Attention)
- 自らの意思や目的に基づいて、意識的に特定の対象や情報に注意を向けること。
- 意図的であり、目標志向的。
- 外部からの刺激ではなく、内発的な動機に基づく。
- エネルギーや集中力を必要とする。
- 例:
- 勉強中に教科書の特定の部分に意識を集中させる。
- 音楽会で自分の好きな楽器の演奏だけを聴き取ろうとする。
- プログラミング中にコードのバグを見つけるために細部に注意を払う。
受動的注意とは
- 外因的注意(Exogenous Attention)
- 外部からの強い刺激や環境の変化によって、自動的に注意が引き付けられること。
- 新奇な刺激や急激に変化した刺激に対して起こる。
- 非意図的であり、自律的に反応する。
- 刺激の強さや新奇性によって誘発される。
- エネルギーをあまり必要とせず、瞬間的。
- 定位反射:
- 刺激対象に視線や体位が向けられ、呼吸、GSR(皮膚電気反応)、EEG(脳波)、血流などに変化が現れる。
- 例:
- 突然の大きな音に驚いてそちらを向く。
- 明るい光や動く物体に目が行く。
- 賑やかな場所で急に名前を呼ばれたときに振り向く。
能動的注意と受動的注意の違い
項目 |
能動的注意 |
受動的注意 |
意図の有無 |
意図的 |
非意図的 |
起因する要因 |
内発的動機 (目標や目的) |
外的刺激 (音、光、動きなど) |
持続時間 |
比較的長時間持続可能 |
一時的で瞬間的 |
エネルギーの必要性 |
高い (集中を要する) |
低い (自然に起こる) |
例 |
学習、仕事、問題解決 |
驚く、振り向く、目を奪われる |
まとめ
- 能動的注意は内発的な動機に基づき、目標達成や学習などの場面で発揮
- 一方、受動的注意は外部刺激によって自動的に引き起こされ、瞬間的な反応に関連
- この2つの注意は、日常生活で補完的な役割を果たしており、バランスよく活用されることが重要